貝瀬斉
貝瀬斉
パートナー / 東京オフィス / +81 3587-6660

弊社が重視している指標に、創造生産性がある。これは顧客への提供価値(分子)を、投入する時間・工数(分母)で除したものである。日系企業はこれまでの改善の積み上げにより、分母は既に高いレベルにある。逆に言えば、今後の伸びしろは限られている。一方で分子は、今後の技術革新に伴い顧客が享受するご利益は多様化するものの、日本のものづくりは品質に偏重している。つまり、向上余地が大きいとも言える。

働き方改革が叫ばれる昨今、様々な取り組みが行われているが、多くは時間・工数の短縮に関するものである。結果として産業や企業業績が縮小均衡に向かうことは、本意ではないだろう。本質は、時間・工数の短縮によって何を成すのかであり、それがまさに提供価値向上である。その提供価値を規定するのはコアバリューである。

マツダにおける「Zoom Zoom」、BMWにおける「駆け抜ける歓び」である。開発はもちろんのこと、生産や営業、経営企画まであらゆる現場での意思決定が、このコアバリューに基づくことが重要である。それにより、各企業の注力領域が明確になるだけでなく、コアバリューの実現に貢献しない活動=無駄が定義される。結果、闇雲な効率化により本来必要な時間や工数まで削り、提供価値を棄損するような状況を回避することもできる。

さて、貴社の様々な活動はきちんとベクトルが揃っているだろうか?

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