小野塚征志
小野塚征志
パートナー / 東京オフィス / 03-3587-6660

サプライチェーンマネジメントの進化は、大別して4つの段階に整理される。

第1段階は、自社及びそのグループ内における最適化の実現だ。調達・生産から販売までのプロセスを統合的に管理し、グループとしての全体最適を目指す。

第2段階では、対象とする製品の原材料の調達からエンドユーザーへの販売・消費に至るまでの全てのプロセスが対象となる。企業の垣根を越えて、在庫の最小化や欠品の解消といった最適化への取り組みが進められる。

第3段階では、特定の業界全体での最適化がテーマとなる。自動車、家電、食品、医薬品などの業界ごとに、全体最適の実現に資するプラットフォームの構築が指向される。共同物流や共通コードの導入といった呉越同舟の仕組みは、第3段階ならではの取り組みといえるだろう。

そして、第4段階、即ち「サプライチェーン4.0」では、プロセスの最適化だけではなく、サプライチェーン全体としての価値の最大化がテーマとなる。需要予測をもとに、調達・生産・出荷をコントロールし、以てムダのない状況を作り上げるだけではなく、新たな製品の開発やマーケティングなどにも情報を活用することで収益を拡大する。サプライチェーンマネジメントによる持続的な成長の実現が目指す姿となるわけだ。

 ローランド・ベルガーでは、「サプライチェーン4.0」の現状を把握するため、グローバルカンパニーでサプライチェーンマネジメントを管掌している200人以上の経営幹部を対象に実態調査を実施した。その結果、「自社のサプライチェーン戦略は効果的である」との回答が全体の67%を占めたのにも関わらず、過半は「自社の需要計画は機能していない」と認識していることがわかった。「自社の需要計画のデジタル化を実現できていない」との回答は75%にも上る。

つまり、グローバルカンパニーでさえ、その多くは「サプライチェーン4.0」の世界観を実践できていない。需要を的確に予測し、サプライチェーンの価値を最大化できれば、世界的にも最先端の取り組みとなるだろう。

Further Reading :”Supply Chain Planning 4.0” (Roland Berger Focus)

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