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データ駆動型DX経営を支えるインテリジェントオートメーションの価値

横山浩実
横山浩実
プリンシパル / 東京オフィス

1.価値共創ネットワークとは

 
ローランド・ベルガーは、欧州を出自としたグローバルの経営戦略コンサルティング会社である。グローバル全体においてはterra numerata(テラヌメラータ)というプラットフォームを設けて様々な提携企業を擁しているが、東京オフィスにおいても日本独自の提携プログラムを持っている。それが、価値共創ネットワークだ。

日本企業を中心に40社以上と連携し、協業仮説に関する議論を各社と行い、クライアントにその仮説をぶつけてクライアントの課題解決を図り、これまでにない新しいコンサルティングサービスを提供している。既存のコンサルティングサービスの枠にとどまらないサービスの提供ができることは、新たなる社会課題の有効な解決につながることも多く、クライアント・提携企業・わが社のwin-win-winな関係構築に大きく寄与している。

本稿では、価値共創ネットワークに参画しているUiPathとの協業テーマの一つである「データ駆動型DX経営×インテリジェントオートメーション」について紹介する。

2.データ駆動型DX経営の潮流

 
経営判断における基本的なPDCAは現状把握と課題発見、対応策実施による将来予測である。これまでも企業は基幹系システム・ERPを活用して、自身の業務プロセスを可視化し、業績を定量的に把握し、ビジネスを推進していた。これらのシステムはSoRともいわれ、企業はヒトモノカネの実態・過去の経緯を正確に管理することが可能となり、また、IT部門は必要となるビジネス・情報を正確に管理するための運用保守を効率的に行うことに大きな責任を負っていた。

しかしながら、クロスボーダー・クロスインダストリーのサービスが次々と生み出されている今日、企業は過去からの延長線でビジネスを継続することが難しくなってきている。すなわち、環境の変化に柔軟に対応し、競争優位性を維持する未来型経営が重要となってきており、チャレンジングな目標からのバックキャストでアクションを定めることにより、変革を生み出すことが重要となっているのである。

経営判断においても、これまでとは次元の異なる速さでの意思決定や業務遂行が必要となり、不確実な将来を見通すことすら求められ、いわゆる顧客目線のシステムであるSoEの実現が必須となっている。IT部門は企業戦略を支援する役割を担う存在となり、企業戦略に基づくビジネス企画・実現方法検討・システム導入(クラウド利用)・運用/保守・改善のすべてのバリューチェーンへの関与をするようになってきている。

以上を背景にわが社は、データ駆動型DX経営への変革などに対するコンサルティングサービスを多数提供している状況である。

3.インテリジェントオートメーションによりできること

 
このようにデジタルに対する期待が高まり、クラウドやAIをはじめとする先進技術の活用の優劣が企業の競争力を左右する時代において、効率化にとどまらず、経営をドライブする オートメーションの考え方が重要になる。UiPathでは「オートメーションがデータドリブン経営を支える」という想定の下、単なる自動化だけではなく、AIも活用したインテリジェントオートメーションを成功の鍵と位置づけ3つの観点からのソリューション提供を行っている。

1つ目はEnd to Endの自動化と基幹系周辺の自動化対応である。まずAIによるマイニング技術で業務を可視化した上で、改善プロセスの管理や自動化対象業務のライフサイクル管理を行うことで、一気通貫の自動化方策が明らかになる。更にERPが目指すFit to Standardを維持しつつ変化に対応すべき箇所をRPAで柔軟に対応させることで、合理的な連携を図り、自動化を実現する。

2つ目は新時代のシチズン開発である。IT部門だけではなく、現場課題を認知しているユーザ部門自らデジタル化を担う必要があるが、同時に管理統制を図ることが求められる。全社横断CoEの配置や、管理機能を有効活用することで、ロボット稼働状況を適切に統制しつつ、ユーザ部門が自らの知見を使ってロボット導入できる環境を整備する。

3つ目はAIを組み合わせた自動化対応である。RPA単体では対応が難しい「予測」、「判断」、「非定形データ処理」まで対応できるソリューションとすることで、より幅広い業務・課題への「オートメーション」が可能になる。

これら3つの推進ポイントを実現できるソリューションの利用により、導入企業はデジタル化の推進と企業価値の向上を果たせるようになる。これは、データ駆動型DX経営が目指す姿であり、企業の競争優位性を確保しビジネス成長させることに大きく貢献するものと言えるだろう。

4.現場力の活用によるDX推進

 
当然のことながら、効率化にとどまらないオートメーションが支えるデータ駆動型経営の実現は一気に実現できるものではない。日本企業の強みは現場力であり、強いリーダーシップを持つリーダーからのトップダウンでの目標設定や意識付けのみならず、現場からの着実な改善活動も同時に行うことが、DX推進を成功に導くポイントと言えよう。

例えばAI×RPAの導入も、ゆるぎないゴール・勝ち取りたい競争優位性の設定と、現場の業務改善をトライアルとしてどのようにとる組むべきか検討を同時に進めることが重要であり、両輪で回すことがUiPathのグローバル・ミッション「Fully Automated EnterpriseTM」の実現の早期化に寄与する。

このような協業仮説を日々ブラッシュアップしながら、価値共創ネットワークは価値あるコンサルティングサービスの提供を引き続き目指していく。

 

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