テクノロジー・通信

観光における障壁とイノベーション

プリンシパル/東京オフィス

観光産業はこれまで様々なイノベーションにより、その障壁を取り払うことで非連続的な成長を遂げてきた産業である。移動の障壁は旅客機の大衆化やLCCの登場、決済の障壁はクレジットカード・オンライン決済の浸透により取り払われることで、同産業は大きく発展してきたが、言語は従前から観光における大きな”壁”となっていた。

この”壁”が取り払われるイノベーションの機会が近づいている。Panasonicのメガホン型翻訳機”メガホンヤク”は実用機として成田空港、東京メトロで導入が進んでおり、Googleはリアルタイムカメラ翻訳機能をスマホアプリとして提供している。まだ翻訳精度には課題があるが、その律速要件の一つである情報処理能力・AIなどの解析能力の進歩は益々加速している。

日本への外国人観光客の最も大きな不満は、”外国語サービス”である。外国人観光客の旅行先が日本各地に分散 (ロングテール化)する中で、既存の多言語対応には限界がある。AI/IoTを活用した観光資源の更なる魅力の引き出しと併せて、このイノベーションの機会をいち早く捉え、非連続的な成長を目指すことが、今後の日本の観光産業において必須である。


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