マネジメント

事業環境変化を生き抜く組織変革

プリンシパル/東京オフィス

 近年、事業環境の構造変化に対応するため、組織変革に取り組む企業が多い。しかし、変革は多くの場合簡単ではない。既存の利益を多少なりとも損なう部署が存在し、駆け引きを通じて軸がぶれやすく、なかなか改革が進まないためだ。

 ぶれずに組織変革を推進するためには、いくつか重要なポイントが存在する。

①顧客起点の軸であるべき組織を検討する

世の中が、サプライヤー起点から消費者起点へとパワーバランスが変わる中、より顧客を主語に組織の在り方を考えることが重要だ。多様化するニーズへの最少リードタイムでの対応、更なる低コスト化、モノ+コト型のサービス提供、等々、顧客への更なる付加価値提供を最優先に、従来の縦割ではない組織のあり方を検討すべきだ

②当初から妥協案を探るのではなく、まずは、あるべき理想の姿を描き切る

検討の過程では、諸事情からどうしても、当初、100%理想形の組織変革ができないことは多々存在する。しかし、だからといって理想形を割り引くことは避けたい。必要に応じ、段階を踏む、できる部門から始めるなど、工夫の余地は多く存在する

③個別組織の利益ではなく、会社全体でプラスになるかどうかの視点で見る

部署によっては利益が減っても、顧客にとってのメリットが増加して、企業全体に返ってくることが重要だ。必要ならば、利益補填スキームなども活用し、部署間の利害関係を調整しつつ、全社目線で判断をしたい

 少なからぬ業界において、ビジネスのあり方そのものが大きく変化しつつある今、組織のあり方も、あるべき姿に向け、大局的な目線から変革を推進する必要がある


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