ヘルスケア

CGT(細胞・遺伝子治療)領域における価格設定とマーケットアクセスの解明

パートナー/東京オフィス

ローランド・ベルガーは新たな製薬研究として「CGT(細胞・遺伝子治療)領域における価格設定とマーケットアクセスの解明」にかかる最新の考察を発表いたしました。

ご存知のように、新しい治療法、特にCGTは医療の最先端であり、ローランド・ベルガーはグローバルに深い知見を有している分野です。
本レポート(原題:Demystifying pricing & market access in the cell and gene therapy space)では、新規CGT製剤にとっての主要なコマーシャル・アジェンダである、価格設定とマーケット・アクセスに関するプレイブックの欠如を描出し、CGT発売の(成功しなかった)ケーススタディや実例を数多く取り上げています。

ここでは、その要旨をご紹介いたします。

要旨
以下は、弊社が強調している主な課題(および解決策)です。

・臨床上の課題: CGTの長期的な価値実証には、効果の大きさや持続性、対象となる患者集団の規模、発売時のデータ入手の困難さなど、多くの不確定要素がある

・HTA(医療技術評価)の課題: 支払者やHTA機関は、CGTを従来の医薬品と同じように検討・評価している

・アクセスと償還の課題: 米国とは異なり、欧州では各国の複雑な価格設定と償還手続きが、市場参入を目指す多くのCGTプレーヤーにとって課題となっている

・価格設定と支払いに関する課題: CGTのコストは一般的に現在の枠組みから逸脱されたものとして認識されている

解決策:スマートな価格設定と契約戦略は、こうした課題を克服しCGTの価値を引き出すのに寄与する

・エビデンスの創出: 的を絞ったRWEの創出は、プライシングとマーケット・アクセスの成果を向上させることが証明されている。価格設定とマーケット・アクセスのチームは、潜在的なデータの限界に対する戦略を考案し、そのギャップを埋めるために的を絞ったRWE生成の決定をする必要がある

・プライシング: バリューベースのプライシング戦略を勝ち抜くには、「適切な」価格比較対象品の年間コストにおける分析が重要である

・契約: 契約アプローチは、製薬企業と医療システムの双方にとって、革新性、不確実性、患者アクセス、コストの持続可能性の観点でバランスをとることが重要であり、単純なディスカウントのような伝統的な契約アプローチはCGTで機能する可能性は低い。逆に、革新的な契約はCGTに適しているように見えるが、製薬企業は支払者の立場に立ち、彼らの視点から重要な不確実性を予測しなければならない

 

*「Demystifying pricing & market access in the cell and gene therapy space(レポート全文PDF:英語のみ)」はこちらのページよりダウンロードいただけます。


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