小松市と「みんなでうごこう!」プロジェクト、地域公共交通を活かした魅力あるまちづくりに関する協定を締結

日野自動車と協力して、2019年秋より新たなモビリティサービスの実証実験を開始

欧州系最大の戦略コンサルティングファームの日本法人である株式会社ローランド・ベルガー(東京都港区:グローバル共同代表兼日本法人代表取締役社長 長島 聡、以下ローランド・ベルガー)の社内ベンチャー「みんなでうごこう!」プロジェクトは、地域公共交通を活かした魅力あるまちづくりに向けた協定を締結いたしました。

今後この協定に基づき、共に連携して、小松市は、安全・安心・利便性の高い地域公共交通の再構築により、新しい時代に対応したモビリティサービスの社会実装、都市交通機能の強化に努めていきます。ローランド・ベルガー 「みんなでうごこう!」プロジェクトは地方自治体の交通課題における知見の拡大、新たな事業への発展に取り組み、小松市とともに「より出かけたくなる」ような移動需要創出を含めて、持続可能な地域公共交通の社会実装を行います。

連携事項
(1)  新しい考え方に基づき、地域住民の生活に寄り添った、今より便利で将来にわたり持続可能な地域公共交通の実現を目指す取組み
(2) 地域住民や来訪者がより出かけたいと感じるような需要創出を行い、地域の移動、及び経済の活性化を図る取り組みに関すること
(3) 上記を通じ、地域住民のQOLの向上及び交流やコミュニケーションの機会創出を図ると共に、来訪者の交通手段の充実及び小松市の魅力を感じていただくための取組み

令和元年度における取組み
高齢化の進行や就労形態の多様化、公共交通における運転手不足などの諸情勢を踏まえた、新しいモビリティサービスの社会実装に向け、小松市内の2地区をモデルとして、次の実証実験を行います。これらの実験は、小松市と2019年7月22日に地域公共交通を活かした魅力あるまちづくりに関する協定を結んだ日野自動車と協力して実施いたします。

(1) 生活サポート・ダイナシェアバス(※)
 超高齢社会の到来を控え、今後、自家用車主体の生活形態からの緩やかな転換を求められてくることが予想されています。そのような状況のもとでも、市民の日常生活や社会生活が円滑に営まれ、“もっと便利に”なるよう、自家用車への依存度が比較的高いと思われる郊外部の地区において、地域生活における新しい移動手段の実現可能性を探ります。

<実証実験の概要(予定)>
 ・実施地区     小松市矢田野校下
 ・利用目的     通勤、通学、買い物、通院など
 ・期間       今年度秋から冬頃
 ・車両       マイクロバス・ミニバンクラス 1~2台程度
 ・運行ルート    矢田野校下6町の公民館・集会所等 ⇔ 店舗、各種施設(時間帯に応じて変更)
 ・実験中の料金   無料
 ・その他      運行時間や具体的ルートなどは事前アンケートにより決定

(※) ダイナシェア・バス(ダイナミックシェアードバスの略称)とは
 地域の方々との対話を通じて、生活スタイルに基づくニーズの高い出発地・目的地および時間を設定。移動のニーズをある程度集約することによって、財政面での負担を減らし、利用者の減少が見込まれる状況下でもサービスの持続可能性を確保する。将来的にはさらにきめ細かな人の移動を把握し、年間での需要変動に耐えうるよう配車スケジュールと運賃に柔軟さを持たせることで、利便性と事業性の両立を図る。

(2) 工業団地通勤シャトル
 市内の工業団地周辺では、マイカー通勤が主な移動手段であり、ピーク時には渋滞が見られるだけでなく、各企業では広大な駐車スペースの確保が必要となっています。さらに、高齢者や障がい者雇用の拡充、日本の運転免許を持たない外国人従業員の増加といった社会環境の変化に対応するため、新しい通勤手段となるモビリティサービスの実現可能性を探ります。

<実証実験の概要(予定)>
 ・実施地区     小松鉄工団地
 ・利用目的     通勤、買い物など
 ・期間       今年度秋から冬頃
 ・車両       バス・マイクロバス・ミニバンクラス 1~2台程度
           誰でも乗れる路線バス型、あらかじめ予約する予約型の2タイプ
 ・運行ルート    駅、商業施設、その他 ⇔ 小松鉄工団地内数カ所
 ・実験中の料金   無料
 ・その他      運行時間や具体的ルートなどは事前アンケートにより決定

ご参考:

【みんなでうごこう!オフィシャルWebサイト】
https://minugo.jp/

みんなでうごこう!プロジェクト
都市-地域、地域内での2次交通を含めた移動のしやすさ、移動が増えることが人の健康や幸せにつながり、ひいては地域、経済を元気にするという考えから、2018年11月に社内ベンチャー組織として発足しました。本プロジェクトでは①持続可能なビジネスモデルの構築、②全世代型の動きたくなる、動きやすくなる社会の実現、③日本各地を訪れるすべての人を元気にする、を達成したいと考えています。